作業療法室の紹介
作業療法(Occupational Therapy 略称 OT)とは
「作業」を通して、健康と幸福を改善、促進していくプログラムです。
「作業」とは、その人にとって、目的や価値をもつ生活行為、日々の生活行為、営みのすべてを指しています。
例えば、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養、何気ない過ごし方、などがあります。
利用されている皆様のご意見を中心に、その人にとって目的や価値のある「やりたいこと」やってみたいこと”に取り組んでいます
OTのプログラム紹介
主なプログラム、活動内容について簡単に紹介!
※各病棟や外来OTによってプログラムの内容は異なることがあります。
パラレル(並行集団):自由活動
参加される方それぞれが自由に自分のペースで過ごせる時間です。
様々な作業活動に取り組む、またはゆったりと休む、どんな過ごし方をしたいのか、スタッフと相談しながら行っています。
この時間を使って自分の目標に向けて頑張っている方も多いです
例)音楽を聞く、手芸をする、卓球する、植物の世話をする、体操で体力付ける、手先のトレーニングする、ゆったりとソファーで過ごす、など
イチゴがなりました。
育てた患者様たちで食べて、甘かったそうですよ。
- OT室
-
様々な活動ができる場所です
音楽療法
馴染みの音楽を使った様々な活動をしています。
歌ったり、ハンドベルを演奏したり、イントロクイズをしたり、ピアノを聴いたり。遠くから眺めたり聴いているだけでも楽しい。
そんな自由な中でリラックスして楽しい音楽の活動をしています。
音楽療法の得意なOTスタッフと皆さんで一緒に音楽を楽しみませんか?
- 音楽には力がある!
- 元気をもらったり、与えたり、癒されたり、時には涙したり悲しみを込めたり、イライラをぶつけたり自分を表現したり、音・音楽に体を任せたり言葉を交わさなくても皆と繋がったり、、、
知らない間に心も体も、動かされているものです。
- 糸(中島みゆき)
- きよしのずんどこ節(氷川きよし)
- 三百六十五歩のマーチ(水前寺清子)
- いい日旅立ち(山口百恵)
- 秋桜(山口百恵)
- 赤いスイトピー(松田聖子)
- 年下の男の子(キャンディーズ)
- 愛燦燦(美空ひばり)
- 恋のバカンス(ザ・ピーナッツ)
- 北酒場(細川たかし)
- 津軽海峡冬景色(石川さゆり) など
クラフト、手芸、園芸
様々な物を作る活動を通して、楽しんだり、仲間と交流したり、脳トレしたり、昔を懐かしんだり。色々な種目を行っています。
例)折り紙、裁縫、編み物、レジンアート、プラ板、ビーズ細工、ポストカード、ペーパークラフト、など。
またベランダで植物や野菜を育てたりもしています。
自分の趣味や技術、個性を生かして作品作りに取り組めます。
思いを込めた作品を文化展などに出展し、日々の成果を地域に披露できる機会もあります。
- 実はこのお花
ペーパータオルを束ねて花びらにしたら、水性ペンで少し色を付け、最後に水を吹きかけるだけ!
イベント(ゲーム大会、ボッチャ大会、ビンゴ大会、その他)
ゲーム大会
射的(ビンゴ形式、ダーツ形式、一般的なやりかたなど様々)や釣りゲーム、ビー玉シューティング、グランドゴルフ、ミニボーリング、など。OTスタッフ自作の一風変わったゲーム達で遊びます。
節分の鬼退治を射的にしました。
紙コップにはビー玉が入っていて、「鬼退治(倒れる)」で斜面に沿って手元へ転がってきます。
これで「福は内」めでたし、めでたし
ボッチャ大会
パラリンピック競技としても注目を集めたボッチャ。老若男女、車椅子問わず、だれでも参加できる競技としてOTでも楽しんでいます。
毎回好プレー、珍プレーが生まれ、うまくいかなくても応援し合ったり、コツを伝えあったり、温かい雰囲気で行っています。
- ボッチャの公式球
- こんな珍プレーも
ビンゴ大会・くじ引き大会
OTでは法人の多くのスタッフから御寄付いただき、豪華景品を用意させていただいています。洋服やカバン、小物など。
その他
住吉偕成会では、イベントも多数あります。詳しくは、当ホームページの「部署紹介」「レク療法室」をご覧ください。
スポーツ、体操
体を楽しく動かすことによって、良い事はたくさんあります。
気持ちが前向きになる、体(頭も心も)が目覚める、足腰が強くなる、体力がつく、ダイエットになる、夜よく眠れる、仲間と交流できる、など。
OTでは簡単なものからスポーツまで、色々な種目を行っています。
例)卓球、各種体操、キャッチボール、バトミントン、ミニテニス、フットサル、など。
普段はなかなか億劫ですが、一歩踏み出してやってみると達成感や喜びは大きいです。
ミーティング
月に一回、OTを利用されている皆様とスタッフでミーティングを開催。
「こんなことに挑戦してみたい」「体力をつけたい」などOTを利用して元気になっていく工夫を話し合っています。
毎回活発な意見が飛び出て、笑いながらミーティングを行っています。
ご利用者の皆様の“やってみたい”というご意見を基に、外出プログラム・室内活動も企画しています。
景色のいい場所へドライブに行ったり、中庭で運動したり、様々な活動を楽しく行っています。
心理教育 IMR
自分らしい生活を続けるために、取り戻すために、知っておくべきことはいくつかあります。
自分の希望や目標について考えること、体調の変化や病気・症状のこと、ストレスの事、服薬の事、調子を崩した時の対処の仕方、など。
その場に集まったピア(仲間)たちと一緒に学び、考え、自分に活かせるように話し合っていきます。
悩んでいるのは自分だけではありません。
うまくいかないことがあっても、試行錯誤の繰り返し。
「自分自身の体調を研究する」「しあわせ(リカバリー)を目指していく」とし、当院では「しあわせ研究会」という名前で行っています。
認知機能トレーニング(通称:脳トレ)
認知機能とは、「理解」「判断」「論理的思考」などの人間の知的機能の事をいいます。私たちは目や耳などの感覚器官から入ってくる情報を記憶し、考え、判断し、行動したり、言葉にしたりしています。
“脳トレ”では、色々なクイズやパズルなどの課題を通して、楽しく認知機能を刺激していきます。皆で“□い頭を○くする”にトライしてみませんか。
地域生活準備プログラム(※開催日時、期間は毎年異なります)
退院した後も、自分の暮らしたい場所で安心して生活できるように、準備するためのプログラムです。
テーマは「病気や症状」、「ストレス対処」、「使えるサービス(障害年金、訪問看護など)」、「一日の過ごし方(日中活動)」、「金銭管理」、「体調悪化のサイン」、「悪化時の対応の確認」など。
医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師、薬剤師、作業療法士など多くの職種のスタッフが集まっています。
退院について具体的に考え、準備をする良い機会になります。
最後にひとこと
入院中の方、地域で生活されている外来の方…
色々な方がOTを利用されています。
OTは自分のリカバリー、よりよい生活のために様々な目的で利用することができます。
OTスタッフと一緒に考えていきましょう!
皆さまのリカバリーを応援しています