心理療法とは
心理療法とは、「より自分らしく、より楽に毎日を過ごすことができるよう」心に働きかけることによって行う療法です。
心理療法の基本は、ご利用者のお話を「聴く」ことにあります。ご利用者は受容的に聴き入れられる体験だけでも、気付かなかった様々な感情や思いが表出され整理がつきます。
例えば、精神分析では、自由に連想していくうちに、過去の重要な人物との関係の中で形成された無意識的な葛藤や、問題となる対人関係のパターンなどが、治療者に投影されること(転移)に注目した治療法です。
また、表現活動の持つ自己治癒力を大切にした箱庭療法や、認知の歪みに焦点を当てて話し合っていく認知療法、学習してしまった問題行動自体の変容を促す行動療法、家族を1つのシステムとみなして症状は成員間の関係性の表現であるという見方で治療する家族療法など、様々な技法があります。
心理療法は、カウンセリングと異なり、ご利用者の同意の下で、より楽に、より早く、より確実に目的を達成するための方法を提案し、実際に実行していただくことになります。
カウンセリングを含め、心理療法には上記以外にも様々な方法があり、心理療法を行う場合には、ご利用者の状態に合わせたものを選び、それを確実に実行できることが求められます。